指揮権を発動せよ!!

 権力者と、良心の権化である検察との戦いとして報じられている一連の小沢問題であるが、その実態はどうなのか。
 さいわい、現在はネットや、記者クラブに入れてもらえない、いわゆる「三流マスコミ」もたくさんあるので、公平に情報を分析すれば、おのずと浮かび上がってくる形が見えてくるはずだ。

 順を追って話そう。
 今回の事件?はおかしななことだらけだ。まず、逮捕された石川議員が、普通なら在宅で取り調べるはずの微罪にすぎない記載漏れで逮捕されたこと。

 石川氏の弁護人、安田好弘、岩井信両弁護士は、17日、石川議員が任意聴取の段階で検事らから「容疑を認めないと自宅に帰さない」などと、自白を強要されていたと発表している。安田弁護士らは「全面可視化が自白の強要や冤罪を防ぐのに不可欠である」として、地検、最高検、東京高検、法務省に対して、石川容疑者に対する取り調べの全過程の録音、録画(全面可視化)を求める申し入れ書を送付している。
 
 つぎに、やたら、取り調べ情報が、新聞テレビで微細に報道されること。
 たとえば、「任意聴取で(石川容疑者が)『これ以上は小沢先生に相談しないと話せない』と涙ながらに話した」などというもの。しかし、そのような事実は無いと石川氏の弁護人は否定している。1月16日のTBS「報道特集NEXT」で、その弁護人の発言は、報道されている。(番組サイトにも記事は掲載されたらしいが、数時間後には削除されたという。)
 
 まあ、百歩譲って、内容をリークすることの是非はひとまず置くとして、検察の言ってることが本当で、石川議員の弁護人がでっち上げの内容をしゃべっている可能性もないではない。しかし、ここで考えて欲しい。例の推理小説の探偵が真っ先に考える、あの、誰が一番得をするのかということである。これは、検察だけではない、記者クラブ依存の大マスコミも含めての話だ。

1,小沢一郎が念願の官僚機構改革に手を付けたら、東京地検特捜部はその対象となるであろうこと。 
2,民主党が、検察の取り調べの可視化法案を出そうとしていること。

3,民主党が、新聞社が放送局の株主となることへの規制を考えていること(一部の勢力による報道統制を防ぐためである)。

4,一旦はあきらめたかに見える記者クラブの廃止を、民主党がまだあきらめていないこと。記者クラブが廃止されれば、当然検察や警察からのリーク記事を、一部大マスコミが独占的に書くことはできなくなるわけだ。

 官僚たちが怖いのは、鳩山でも民主党でもなくて、小沢一郎だ。小沢さえつぶせば、民主党を取り込んで骨抜きにするのはたやすいと考えている。そのための先兵が東京地検特捜部なのだ。

 私たちは、権力というのは政党の幹部だと思ってきた。自民党さえつぶせば、もう少し民意の通る民主国家になると思ってきた。かつて、細川内閣ができたとき、スキャンダルでつぶしたのも自民党だと思ってきた。しかし、そうではなかったことが、今回の騒ぎではっきり見えてきている。政党も政治家も所詮傀儡で、実際に国をうごかしているのは、政財官と報道の複合体であり、彼らは、危機になればデストラーダ小泉や、竹中スネオを送り込んで民意を惑わそうとする。あれだけ国を引っかき回して何ら反省の色もない竹中のごときが、しゃーしゃーとまたぞろテレビに出だして、自分の改革は成功だったなどとうそぶいているのを見れば、敵がだれかはわかろうというものだ。

 私たちは、目覚めなければならない。大本営発表を国民が信じていたのは遠い昔の話だと思っていたとしたら、大間違いである。官僚と検察の都合のいい記事ばかりをリークし続ける大マスコミの報道は、未だに大本営発表記事のままなのだ。彼らは全く反省してはいない。
 検察も含めた官僚たちは、国民も議員もばかだから、自分たちが国を正しく運営せねばならず、そのための権限も報酬も保証されるべきだと考えているのだ。

 このままでは、恐るべき警察国家に逆戻りだ。私たちは、軍と特高のの支配する時代に逆戻りしなければならないのか!それは、あまりにもソフトで巧妙なためにそれと気づかせない点では、戦前よりもっと怖い世界だ。オーウェルの「1984年」の世界であり、映画「ターミネーター」のロボット支配の世界でもある。
 鳩山首相は何を恐れることもない。もしも、小沢氏に逮捕状が出たばあい、三権の分立のために保証されている指揮権を発動するよう、千葉法相に促すべきだ。

朝日、読売に目を通すだけでなく、日刊ゲンダイ(大手出版系でも大手新聞社系でもないので、その点では信用できる。)、週刊スパ(親会社がフジサンケイにもかかわらず、結構いい記事が載っている。)にも目を通して欲しい。最後に、私が参考にした、以下のサイトにも目を通してみることをお薦めする。

http://sensouhantai.blog25.fc2.com/blog-entry-812.html
http://www3.diary.ne.jp/user/338790/